「住所入力」「決済方法の選択」「クーポン入力」「エラー表示」など、購入手続き(チェックアウト)の途中で止まる離脱は、解析だけでは原因が特定しにくいと言えます。
そこで有効なのが、チェックアウト離脱前に“その場で”短いアンケートを出し、購入を控えた理由を確定させる方法です。
この記事では、回収率を落としにくい「1問+分岐1段+任意自由記述」の質問テンプレと、回答をEFO改善へ最短でつなぐ手順をまとめます。
※一般に「カゴ落ち」と呼ばれる離脱のうち、本記事はチェックアウト(入力・決済)段階の離脱に限定しています。
この記事でわかること
チェックアウト離脱を減らすための、購入フロー(決済・入力)アンケートの設計と運用の進め方が理解できます。
・チェックアウト離脱を「推測」ではなく「理由の特定」まで落とす質問設計
・回収率を落としにくい最小構成(1問+分岐1段+任意自由記述)のテンプレート
・チェックアウト離脱アンケートの出し方と実装ポイント
・チェックアウト離脱アンケートでよくある失敗と回避策
アンケートでチェックアウト離脱を削減する
チェックアウト離脱とは?
チェックアウト離脱とは、ECサイトで購入手続き(住所入力・配送・決済など)に進んだあと、注文確定まで完了せずに離脱することです。
カートに商品を入れただけで離れる「カゴ落ち」とは異なり、購入直前の入力・決済段階で起きる離脱を指します。
アンケートでチェックアウト離脱を解決する
チェックアウト離脱を減らすうえで重要なのは、「とりあえず改善する」のではなく、やめた理由を特定してから直すことです。
その役割を担うのが、チェックアウト前後に出す短いアンケートです。
離脱理由を特定して改善の精度を高める
解析ツールでは、入力途中で離脱した事実や滞在時間は分かりますが、「なぜ購入まで進まなかったのか」までは見えません。
アンケートを併用することで、離脱の背景にある不安や不満を直接回収でき、改善の精度が大きく上がります。
チェックアウト離脱が起きる主な理由とは?
チェックアウト離脱は「買う気がない」よりも、購入手続きの途中で不安や面倒が勝って止まるケースがほとんどです。
よくある原因をパターンで押さえておくと、アンケートの選択肢設計がブレにくくなります。
1.入力が面倒(必須項目が多い・スマホで打ちにくい)
住所、電話番号、配送先、備考など、入力項目が増えるほど離脱が起きやすくなります。特にスマホは入力の手間が大きく、途中で面倒になってしまうケースも
アンケートでは「入力が面倒」「会員登録が必要そう」「スマホで入力しづらい」のように、改善に直結する言葉で選択肢化します。
2.エラーで詰まる(どこが間違いか分からない)
カード情報、郵便番号、電話番号などでエラーが出たとき、どこを直せばよいか分からないと離脱します。
エラー文が曖昧、入力例がない、エラー位置が見えない、といったUIが原因になりがちです。アンケートでは「エラーが出た」「どこが間違いか分からない」を切り分けて回収するのがコツです。
3.希望の決済方法がない(支払い手段の不足)
クレジットカード以外にも、後払い、コンビニ決済、Apple Pay、PayPalなど、購入者の希望は分かれます。使いたい決済がないと、その時点で購入をやめてしまいます。
アンケートでは「欲しい決済方法」を具体名で選べるようにしておくと、追加優先度を判断しやすくなります。
4.送料・到着日の不安(最後に出てきて萎える)
送料が確定するのが遅い、到着日の目安が見えない、配送条件が分かりにくい。これらは「買う気があるのに不安で止まる」典型です。
アンケートでは「送料・手数料が不安」「到着日が分からない」を分けて回収すると、改善点(表示順・表記・条件)が明確になります。
5.信頼材料が足りない(返品保証・運営情報・セキュリティ不安)
初回購入では特に、「本当に届くか」「返品できるか」「安全に支払えるか」の不安が強いと言えます。返品・交換ルール、運営情報、決済の安全性表示が弱いと離脱につながります。
アンケートでは「返品・保証が不安」「サイトの信頼性が不安」のように、信頼不足を原因として回答を取得できるようにします。
なぜ購入に至ったかを測るためのアンケート・購入動機調査については、以下の記事をご覧ください。
【購入動機を探るのに役立つ記事】
購入動機調査のやり方|質問テンプレ20選をECサイトの改善に活かす
この記事では、購入動機調査の基本と設計ポイントを整理し、すぐに使える質問テンプレと選択肢例を紹介します。
Asklayer.io
【商品の購入動機を探る】
購入動機調査のやり方|質問テンプレ20選をECサイトの改善に活かす
この記事では、購入動機調査の基本と設計ポイントを整理し、すぐに使える質問テンプレと選択肢例を紹介します。
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チェックアウト離脱アンケート 3つの質問例
チェックアウト直前のユーザーは、早く購入を終えたい、もしくは迷いを解消したい状態にあります。
そのため、この段階のアンケートでは質問数を増やすのではなく、離脱理由を特定することが重要です。
本セクションでは、基本質問2問と、主要原因に絞った4つの分岐質問を紹介します。
1.離脱理由を特定する質問
Q.『購入手続きに進む前に、気になっている点はありますか?』
分岐質問① 送料・手数料の不安を深掘りする
Q.『送料について、どの点が気になりますか?』
【単一選択】
・送料が高そう
・いくらかかるのか分からない
・送料無料になる条件が分かりにくい
・購入手続きの最後まで進まないと分からない
【この質問を聞く理由】
この質問の目的は、「送料・手数料が不安」という理由を改善可能な要因に分解することです。
金額そのものが問題なのか、表示のタイミングや条件の分かりにくさが原因なのかを切り分けることで、値下げ以外の改善(表示順の変更、文言の明確化、事前提示)につなげやすくなります。
分岐質問② 支払い方法の不安を深掘りする
Q.『使いたい支払い方法があれば教えてください。』
【単一選択】
・後払い
・コンビニ決済
・Apple Pay / Google Pay
・PayPal
・銀行振込
・特にない
【この質問を聞く理由】
この質問の目的は、「支払い方法が不安」という離脱理由を具体的な決済手段に落とし込むことです。
どの決済方法が不足しているのかを明確にすることで、決済追加や案内強化の優先度を、感覚ではなくデータで判断できます。
分岐質問③ 入力の負担を深掘りする
Q.『どの点が入力の負担に感じますか?』
【単一選択】
・入力項目が多い
・会員登録が必要そう
・スマホで入力しづらい
・入力ミスが起きそう
【この質問を聞く理由】
この質問の目的は、入力に関する不満をEFO改善に直結させることです。
項目削減、ゲスト購入の明示、スマホ入力最適化など、どこを優先的に改善すべきかを判断しやすくなります。
分岐質問④ エラー・入力ミスの不安を深掘りする
Q.『どの点で不安を感じましたか?』
【単一選択】
・エラーが出た
・どこが間違いか分からなかった
・入力例がなく直し方が分からなかった
・同じエラーが何度も出た
【この質問を聞く理由】
この質問の目的は、エラー表示やバリデーションの問題点を特定することです。
エラー文言、表示位置、入力例の有無など、UI改善に直結する課題を洗い出すために使います。
2.補足を拾う自由記述(任意)
Q.『そのほかに、購入手続きに進むうえで気になっている点があれば教えてください。』
【自由回答・例】
「送料がいくらになるのか、購入手続きの最後まで進まないと分からないのが不安でした。もう少し早い段階で目安が分かると助かります。」
「スマホで入力しているとエラーが出やすく、どこを直せばいいのか分かりませんでした。入力例やエラー表示がもう少し分かりやすいと安心して進めると思います。」
【この質問を聞く理由】
この質問の目的は、選択肢では拾いきれない想定外の不安や不満を補足的に回収することです。
必須にせず任意回答にすることで、アンケート全体の負担を増やさずに、改善のヒントとなる生の声を集められます。
カゴ落ち防止に効果的なアンケート設計については、以下の記事でご紹介しています。
【離脱防止に役立つ記事】
カゴ落ち防止にはアンケートが効く!ECサイトの離脱理由を見える化する方法
この記事では、Webアンケートを活用して離脱の理由を見える化し、CVRを改善するための実践的な方法をご紹介します
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Asklayerでチェックアウト離脱アンケートを今すぐはじめる!
チェックアウト離脱は、理由が分からないまま改善を続けると、時間も工数も無駄になりがちです。
本記事で紹介したように、必須1問+分岐1問のシンプルなアンケートを設置するだけで、購入直前の迷いは可視化できます。まずは、カートページにアンケートを1つ設置し、「送料なのか」「決済なのか」「入力なのか」どこで止まっているのかを確認。
アンケート回答は、改善につなげて初めて価値が出ます。
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チェックアウト離脱アンケートの出し方と実装ポイント
質問設計ができても、表示する場所やタイミングを誤ると、アンケートはすぐに閉じられてしまいます。特にチェックアウト離脱対策では、「どこで・いつ出すか」が成果を大きく左右します。
このセクションでは、チェックアウト画面に出せない前提を踏まえたうえで、現実的かつ効果が出やすい実装ポイントを解説します。
チェックアウト離脱アンケートは常に表示しない
チェックアウト離脱アンケートで最も避けたいのは、「毎回表示されて邪魔に感じられる」状態です。
購入直前のユーザーは判断を急いでいるため、常時表示のアンケートは離脱を助長してしまう可能性があります。
滞在時間や無操作といった行動トリガーを使い、迷っている可能性が高い瞬間だけに表示することで、アンケートは邪魔ではなく、改善のためのヒントとして機能します。
1.カートページ滞在時間が長い場合
カートページで一定時間滞在しているユーザーは、購入意欲はあるものの、送料や到着日、決済方法などで迷っている可能性が高い状態です。
行動が止まっているタイミングを捉えて、理由を聞くことで、離脱前に不安を特定できます。
【トリガー】
・カートページ滞在 30〜60秒以上
【狙い】
・「なぜ進まないのか」を購入直前で把握する
・価格や条件表示に関する不安を特定する
【使い所】
・商品数や金額を確認したまま止まっているユーザー
・スマホで操作に時間がかかっているユーザー
2.一定時間の無操作が発生した場合
スクロールやクリックが一定時間止まるのは、「次に進めない理由がある」サインです。
特にチェックアウトボタン付近で無操作になる場合、入力や決済に対する心理的なハードルが原因になっていることが多く見られます。
【トリガー】
・無操作(アイドル):15〜30秒以上
【狙い】
・入力負担やエラー不安を早期に検知する
・離脱直前の心理をそのまま回収する
【使い所】
・チェックアウトボタン周辺で操作が止まったとき
・合計金額や送料を見たまま動かないとき
3.チェックアウトボタン付近で迷っている場合
「購入手続きへ進む」ボタンの直前で止まるユーザーは、最後の一押しが足りない状態です。
このタイミングでは、アンケートを強く出すのではなく、自然に視界に入る形で問いかけることが重要です。
【トリガー】
・チェックアウトボタン表示後、一定時間経過(10〜20秒)
・ボタン付近でのホバーやスクロール停止
【狙い】
・最終判断を妨げている要因を特定する
・購入を止める前に不安を可視化する
【使い所】
・合計金額を確認している最終段階
・「進むか戻るか」で迷っているユーザー
チェックアウト離脱アンケートの表示頻度と除外設定
チェックアウト離脱アンケートは、質問設計や表示タイミングが正しくても、表示頻度や除外設定を誤ると逆効果になります。
購入直前では、アンケートが「役に立つ補助」になるか、「邪魔な存在」になるかの差がはっきり出ます。
ここでは、回収率を落とさず、購入体験も損なわないための表示頻度と除外設定の考え方を整理します。
1.表示頻度は「最小限」が基本
チェックアウト離脱アンケートは、何度も表示すればよいものではありません。同じユーザーに繰り返し表示されると、煩わしさが増し、アンケート自体が閉じられやすくなります。
基本は、
・1ユーザーあたり1日1回まで
・もしくは7日間で1回まで
といったように、明確な上限を設けることが重要です。表示回数を制限することで、アンケートは「必要なときだけ出る存在」になり、回収率とUXの両立がしやすくなります。
2.すでに回答したユーザーは必ず除外する
一度アンケートに回答したユーザーに、同じ質問を何度も表示する必要はありません。むしろ、再表示はストレスになり、購入体験を損ねる原因になります。
そのため、
・アンケート回答済みユーザー
・直前にアンケートを閉じたユーザー
は、一定期間(例:7日〜14日)除外するのが基本です。これにより、無駄な表示を防ぎ、アンケートの印象を悪化させずに運用できます。
3.購入完了ユーザーは表示対象から外す
チェックアウト離脱アンケートは、あくまで「迷っている人」に向けたものです。すでに購入を完了したユーザーに表示してしまうと、違和感や不信感につながります。
そのため、
・購入完了ページ到達後
・注文完了イベント発火後
のユーザーは、必ず表示対象から除外します。これにより、アンケートの目的が明確になり、無駄な表示を防げます。
チェックアウト離脱アンケート運用でよくある失敗と回避策線設計
チェックアウト離脱アンケートは、設計自体はシンプルでも、運用を誤ると成果につながりません。
特に多いのは、「聞いて満足して終わる」「出し方で失敗する」といったケースです。ここでは、実際によくある失敗と、その回避策を具体的に整理します。
1.質問数を増やしすぎてしまう
改善意欲が高いほど、「つい色々聞きたくなる」のがアンケート運用で最も多い失敗です。しかしチェックアウト直前では、質問が増えるほど回答率は下がり、途中で閉じられやすくなります。
回避策としては、必須の質問は1問だけにし、深掘りは分岐で1問までと割り切ることです。「全部聞く」よりも、「次の改善を1つ決める」ことを目的に設計します。
2.常に表示してしまい、邪魔な存在になる
滞在時間や無操作を使わず、毎回アンケートを表示してしまうと、ユーザーにとっては単なるノイズになります。リピーターや購入意欲の高いユーザーほど、ストレスを感じやすくなります。
回避策としては、滞在時間や無操作などの行動トリガーを使う、または表示頻度と除外設定を必ず行うことです。「迷っていそうな瞬間だけ出す」設計が、回収率とUXを両立させます。
3.分岐を作りすぎて運用が破綻する
質問例のQ1のすべての選択肢に分岐質問を用意すると、設定や分析が複雑になりがちです。結果として、アンケートが放置され、改善に活かされなくなります。
回避策としては、分岐は主要原因に絞る、改善アクションが明確なものだけ分岐させます。今回ご紹介している4つの分岐(送料・決済・入力・エラー)で、実務上は十分です。
4.改善後に再確認をしない
回答をもとに改善を行ったあとに、アンケートを止めてしまうのもよくある失敗です。改善が本当に効いたかどうかは、再度聞かなければ分かりません。
改善後も同じ質問を継続し、原因の割合がどう変わったかを見ることが回避策になります。アンケートは一度きりではなく、改善サイクルの一部として回すことで効果を発揮します。
チェックアウト離脱アンケートに関するFAQ
チェックアウト画面にアンケートは出せますか?
多くのECプラットフォームでは、チェックアウト画面へのアンケート表示は制限されています。そのため、チェックアウト離脱アンケートは、カートページなど「チェックアウトに進む直前」で表示するのが現実的です。
チェックアウト離脱アンケートは何問くらいが適切ですか?
最大でも3問までが適切です。必須の理由特定質問1問に、条件付きの分岐質問1問、必要に応じて任意の自由記述を加える構成が、回収率と改善精度のバランスが最も良くなります。
分岐質問はすべての選択肢に用意する必要がありますか?
必要ありません。改善インパクトが大きい原因に絞って分岐を用意すれば十分です。本記事で紹介している「送料・支払い方法・入力負担・エラー」の4つで、多くのケースをカバーできます。
どのタイミングでアンケートを出すのが効果的ですか?
カートページでの滞在時間が長い場合や、一定時間の無操作が発生した場合など、「迷っている可能性が高い瞬間」に表示するのが効果的です。常時表示は避け、行動トリガーを使うことが重要です。
表示頻度はどれくらいが適切ですか?
1ユーザーあたり1日1回、または7日間で1回程度が目安です。すでに回答したユーザーや購入完了ユーザーは必ず除外し、出しすぎを防ぎます。
自由記述は必須にした方がいいですか?
必須にはしない方がよいです。自由記述は任意にすることで、アンケート全体の負担を増やさず、想定外の改善ヒントだけを補足的に回収できます。
アンケート結果はどのように活用すべきですか?
回答をカテゴリ別に集計し、割合が高い原因から順に改善します。改善後も同じアンケートを継続し、原因の比率がどう変わったかを確認することで、改善効果を判断できます。
チェックアウト離脱アンケートで購入完了率を改善する
チェックアウト離脱アンケートは、購入を止めるための調査ではなく、購入直前で生じている迷いや不安を特定し、解消するための仕組みです。
重要なのは質問数を増やすことではなく、最初の1問で離脱理由を特定し、必要な人にだけ1問深掘りする設計にあります。チェックアウト直前の滞在時間や無操作といった行動トリガーを使い、迷っている可能性が高い瞬間だけに表示することで、回収率とユーザー体験を両立できます。
回答は集計して終わりにせず、改善に反映し、再度確認するサイクルを回すことで、購入完了率向上に繋げましょう。
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