最終更新日:2025年8月27日
Webアンケートは、低コストかつ短期間で多くの声を集められる便利な調査手法です。しかし一方で「回答者の偏り」や「信頼性の低下」「途中離脱」など、注意すべき欠点も存在します。
この記事では、Webアンケートの代表的なメリットとデメリットを整理し、失敗を防ぐための対策や、紙・電話調査との違いまで徹底解説します。
最新の実施ポイントとFAQもまとめましたので、導入を検討する際の判断材料にご活用ください。
この記事でわかること
この記事では、アンケートツールを活用する際のメリット・デメリットとその解決方法が理解できます。
・Webアンケートで実施できる調査の種類
・アンケートのメリット
・アンケートのデメリットと解決方法
Webアンケートのメリット・デメリット
Webアンケートとは?
Webアンケートとは、インターネットを介して行われるアンケート調査のことです。
過去に主流だった紙のアンケートは、コストや人員の必要性などリソース面で負担が大きい割には、大変非効率な調査となっていました。
一方、Webアンケートはこのようなデメリットを大幅に解決できるだけでなく、これに加えて多くのメリットがあります。
Webアンケート ケースによる向き・不向き
一方で、誰でも参加できる=母集団を正確に代表しているとは限りません。属性や利用環境によっては偏りが生じやすく、調査の設計段階で注意が必要です。
そういったことから、Webアンケートは「スピーディに傾向を把握したい」「幅広い層の声を集めたい」といった目的に適している一方、国民全体を代表するような厳密調査には不向きな場合もあります。
Webアンケートが適しているケース
・新商品のアイデア検証をすぐに行いたい
・ECサイトの購入後アンケートで改善点を把握したい
・大学生や20代など特定のネット利用層から意見を集めたい
Webアンケートが不向きなケース
・全国民を対象にした世論調査のような母集団代表性が重視される調査
・対面での詳細なヒアリングが必要な質的調査
Webアンケートで実施できる調査の種類
Webアンケートが普及する現在は、アンケート調査は多くのリソースを有する企業だけのものではなく、個人であっても実施可能です。
サイトトラフィックやお客様に対して実施することができ、数多くのユーザーにリーチすることが可能です。数多くのユーザーにアンケートに答えてもらうことにより、回答をビジネス向上に役立てられます。
以下に、Webアンケートで実施可能な調査の一部をご紹介します。
顧客満足度調査(CSAT調査)
顧客満足度、ロイヤルティ、サービスや製品に対する意見を収集することができます。調査結果を顧客サービスの改善や、顧客を維持するための戦略策定に役立てられます。飲食店アンケートなど実店舗でも活用可能です。
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Webアンケート5つのメリット
Webアンケートの代表的なメリットは、主に以下の5つになります。
- 低コスト・短期で調査可能
- 回答者が参加しやすい
- 大量のデータを効率的に収集できる
- アンケート設計の柔軟性
- 自動集計・分析が容易
これらのメリットについて解説します。
1.低コスト・短期で調査ができる
Webアンケートは、従来の紙や電話を使った調査に比べて圧倒的に低コストで実施できます。
印刷費や郵送費、人件費といった固定的なコストが不要なため、限られた予算でも十分なサンプルを集められるのが大きな魅力です。
さらに、インターネットを通じて一斉に配信できるため、調査開始から数日で数百件以上の回答を集めることも可能です。スピードとコストの両面で優れている点は、Webアンケートを選ぶ最大の理由のひとつと言えるでしょう。
2.回答者にとって参加しやすい
アンケートへのアクセスの容易さは、Webアンケートならではのメリットです。
インターネットアクセスがあれば、回答者はどこに居てもアンケートに回答することができ、またアンケート配布方法は、以下のようにさまざまとなっています。
代表的なWebアンケートの配布方法
・メールでアンケート配信
・サイト内の任意ページで配信
・各種SNSにアンケートURL掲載
・QRコード提示でアンケートにアクセス
・オンライン広告やバナー広告からアクセス
・SMSやメッセージアプリに配信
3.大量のデータを効率的に収集できる
Webアンケートは同時に多数の回答者へ配信できるため、短期間で大規模なデータを収集できる点が大きな利点です。
紙や電話のように一人ずつ対応する必要がなく、幅広い層に一斉に届けられるので、母数を確保しやすいのも特徴です。集まったデータは統計的に扱いやすく、全体の傾向やセグメント別の比較など、幅広い分析に活用できます。
効率良く数値を集めたい調査において、Webアンケートは非常に適した手法といえるでしょう。
4.アンケート設計の柔軟性
Webアンケートは、設問や回答形式を自由に組み合わせられる点も大きな強みです。
選択式・自由記述式はもちろん、分岐ロジックを使えば回答内容に応じて次の質問を変えることができ、回答者に負担をかけずに深い情報を引き出せます。
◆「オープンな質問」と「クローズドな質問」
アンケートの質問には二種類あります。
・クローズド質問
選択肢から答える形式で、集計や比較に適している。
・オープン質問
自由記述形式で、詳細な意見や洞察を得られる。
調査目的に応じて両者を組み合わせることで、定量データと定性データをバランスよく収集できます。
クローズドな質問の例
・単一選択質問
・はい/いいえ質問
・リッカート尺度質問
・選択肢リスト質問
・複数選択質問
・尺度付き質問(スケール)
オープンな質問の例
・自由記述質問
・説明を求める質問
・意見や感想を尋ねる質問
・経験談を求める質問
・提案を求める質問
・事例や例を尋ねる質問
・感情や気持ちを尋ねる質問
・予想や期待を尋ねる質問
・評価の根拠を尋ねる質問
◆分岐条件
アンケートでは、回答内容に応じて次の質問を切り替える「分岐条件(分岐ロジック)」を設定できます。
例えば「はい」を選んだ人には詳細質問を表示し、「いいえ」を選んだ人には次の設問へスキップさせる、といった制御です。これにより回答者にとって不要な質問を省けるため、回答の負担を減らし、離脱を防ぎながら必要な情報を効率的に収集できます。
◆スキップ条件
スキップ条件(スキップロジック)とは、回答内容に応じて不要な設問を飛ばし、関連する質問だけを表示する仕組みです。回答者に無関係な設問を出さないことで、回答の負担を軽減し、離脱を防ぐ効果があります。
例のようにスキップ条件を活用すれば、回答者の状況に合わせた適切な質問ができ、より具体的で実用的なフィードバックを効率的に収集できます。
5.自動集計・分析が容易
Webアンケートは、集計や分析の自動化が可能です。
回答はリアルタイムでシステムに蓄積され、その場でグラフ化や集計表に反映されます。従来の紙調査のように手入力や集計作業を行う必要がないため、人的コストや集計ミスを大幅に削減できます。
また、クロス集計やフィルタリングも簡単に行えるため、特定の属性ごとに傾向を分析することも可能です。こうした仕組みにより、得られた結果をすぐに意思決定や改善施策に活かせる点が、Webアンケートならではの強みです。
Webアンケート 5つのデメリットと解決方法
非常にメリットが数多いWebアンケートですが、いくつかのデメリットも存在します。
- サンプルが偏る
- 回答率が低くなる
- 質問が誤解される
- 技術的な問題が起きる
- プライバシー保護への懸念
以下にデメリットや、これをカバーするためのヒントも合わせてご紹介します。
1.サンプルが偏る
インターネットにアクセスできないユーザーや、特定の技術に精通していない層が回答から除外される可能性があり、調査結果に偏りが生じることがあります。
デメリットの解決策
ターゲット層を広げるために、異なる年齢層やデジタルスキルを持つ人々にアクセスする方法を模索します。
例えば、オフラインでの調査と組み合わせる、またはアンケートの配布方法を多様化するなどです。
2. 回答率が低くなる
電子メールやオンライン広告経由で配布されるアンケートは見過ごされたり、スパムとして扱われたりする可能性があり、応答率が低くなることがあります。
デメリットの解決策
誘引力のある件名をメールに使用し、アンケートの重要性や回答の影響を強調します。
また、インセンティブ(割引クーポンやその他報酬、抽選参加など)を提供して参加を促します。
3. 質問が誤解される
Webアンケートでは直接的な対話が無いため、質問の意図や内容が回答者によって誤解されてしまう可能性があります。
デメリットの解決策
質問を簡潔かつ明確にし、誤解を避けるために必要に応じて説明を加えます。アンケート配布前に任意のグループでプレテストを行い、質問の理解度を確認することが大切です。
4. 技術的な問題が起きる
Webアンケートはインターネットやユーザーの使用するデバイスに依存しているため、技術的な問題がアンケートに回答する障害になる可能性があります。
デメリットの解決策
回答者の中には、古いデバイスやディスプレイサイズが異なるデバイスを使用している場合もあります。
アンケートツールは完全レスポンシブで様々なデバイスで快適に利用できるように最適化できるものを使用し、技術的な問題に対処するためのサポートも提供します。
5. プライバシー保護への懸念
個人情報の取り扱いやデータのセキュリティに関する懸念が、参加者を減少させる要因となることがあります。
デメリットの解決策
データ保護規則に準拠し、回答者のプライバシーとデータのセキュリティを保証することを明確に伝えます。
安全なデータ収集・保管システムの使用を確認します。
アンケートを設置するにあたり、プライバシーポリシー策定と書き方は以下の記事を参考にしてください。
【プライバシーポリシー策定に役立つ記事】
プライバシーポリシーの必須項目と書き方ガイド
Webアンケートに欠かせないプライバシーポリシー。その必須項目と書き方を、すぐ使えるテンプレートを交えて解説しています。
Asklayer.io
【プライバシー対応に役立つ記事】
プライバシーポリシーの必須項目と書き方ガイド
Webアンケートに欠かせないプライバシーポリシー。その必須項目と書き方を、すぐ使えるテンプレートを交えて解説しています。
Asklayer.io
Webアンケートを実施する方法とは
Webアンケートを実施するにあたっては、いくつかの方法が検討できます。そのうちで代表的な3つの方法をご紹介します。
1. Webアンケートを調査会社に委託する
専門の調査会社に委託することで、調査の設計、実施、データ分析までのプロセスを全て任せることができます。専門的な知識と経験を持つため、高品質なデータを期待できますが、コストが高くなる可能性があります。
メリット
専門知識と経験に基づく高品質な調査が可能です。また、複雑なデータ分析や報告を得る事ができます。
デメリット
掛かるコストが高くなってしまいます。加えて調査が自社の管理下にないため、アンケートが柔軟性に欠ける側面があります。
2. Webアンケートを自社で実施する
自社で社内のリソースを使ってウェブアンケートを設計、実施する方法です。オンラインアンケートツールを使用して、内部リソースを活用して調査を行います。コストは抑えられますが、専門的な知識が必要です。
メリット
Webアンケートに掛かるコストを制御する事が可能です。質問のカスタマイズも自由に行えます。
デメリット
専門知識やリソースが必須です。また、アンケート設計から分析まで時間と労力がかかります。総じてコストが掛かります。
3. SaaSプロバイダーのツールを利用する
Webアンケートやデータ分析をサポートするSaaSプロバイダーを利用する方法があります。専門的なツールを活用すれば、分岐ロジックやスキップロジックなどを含む柔軟な調査設計が可能です。
メリット
ユーザビリティが考慮されたUIデザインが利用可能です。質問タイプ別にテンプレートが利用でき、効率的なデータ収集と迅速な分析が可能です。
デメリット
月額利用料が掛かります。その他、選択したプラットフォームの制約による制限を受けてしまいます。
【アンケート回答率・回収率向上に役立つ記事】
Webアンケートの回答率を向上させる6つの秘訣
アンケートの成功は大きく回答率に依存しており、高い回答率を達成することはしばしば難しい課題です。回答率を向上させるヒントとは?
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Webアンケートのメリット・デメリットに関するFAQ
Webアンケートの最大のメリットは何ですか?
最大のメリットは「スピード」と「コスト」の両立です。紙や電話調査のように印刷費や人件費がかからず、限られた予算でも数百件単位の回答を短期間で集められます。
さらに、オンライン配信なので時間や場所に制約されず、広い範囲から意見を効率よく収集できるのが強みです。
Webアンケートの主なデメリットは何ですか?
代表的なデメリットは「母集団の偏り」と「回答品質のばらつき」です。回答者がネット利用者に限られるため、調査対象全体を正確に代表しにくくなります。
また、中には無関心な回答や適当に選んだ回答も混ざるため、そのまま分析すると精度を損ねる恐れがあります。
メリットを活かしつつデメリットを補う方法はありますか?
割付やスクリーニングで属性を絞り込む、注意喚起文やチェック質問を入れて不真面目回答を除外するなど、設計段階の工夫が有効です。
また、重要な調査ではWebだけに依存せず、郵送やインタビュー調査を組み合わせることで、偏りを補いながら精度を高めることができます。
紙や電話調査との違いは何ですか?
Webアンケートはコスト削減と短納期で圧倒的に有利ですが、紙や電話はネットを使わない層や高齢層に強みがあります。
例えばシニア層や地域限定調査では電話や郵送の方が適する場合もあり、目的や対象に合わせて複数の手法を組み合わせるのが理想です。
BtoB向けにWebアンケートを使うときの注意点は?
BtoBでは回答率が特に低くなりやすいため、対象企業や役職に応じてリストを精査し、回答インセンティブを工夫することが重要です。
また、設問数を抑えて短時間で答えられる設計にすることで、忙しい担当者にも回答してもらいやすくなります。
プライバシーや法令面で注意することは?
個人情報やCookieの扱いには最新の法規制を守る必要があります。
取得する情報と利用目的を事前に明示し、プライバシーポリシーで公開した上で同意を得ることが必須です。特に顧客の属性や行動データを扱う場合は、セキュリティ対策を徹底することで信頼性を高められます。
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Webアンケートを実施して顧客の声を拾い上げる理由は商品・サービスの改善や宣伝効果について知ることなどなどさまざまですが、その究極的な目的は長期的なコンバージョンの最適化を図ることにあります。
Webアンケートを外注で依頼、または社内だけで実施するのは一つの方法ですが、デメリットがやや重い印象があります。その点、SaaSプラットフォームは負担が少なく、かつ詳細なアンケート調査を実施することが可能です。これらを踏まえて、まずはWebアンケートを開始してみましょう。
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